子供の矯正治療(1期治療)
乳歯がまだ残る時期の矯正治療って必要なの?
矯正治療の最終ゴールは全て永久歯に生え変わった時の正しく美しい噛み合わせ。 個人差はありますが、永久歯が生えそろうのはだいたい15歳以上くらいです。 ではなぜ乳歯のまだ残る時期から矯正治療をする必要があるのでしょうか?
全部永久歯に生え変わってからでもいいのでは?
初期治療でないとできないこと
典型的な初期治療開始のタイミングはこれから本格的に永久歯に生え変わる前、上顎の前歯4本が生え変わったくらいのタイミングです。年齢で言えば6〜8歳くらい。なぜか? それは、この時期でないとできないことがあるからです。
- まだ埋まっている永久歯の位置や方向は正しいか? 余分な歯(過剰歯)などが邪魔していたり、欠損歯がないか? という検査をして、スムーズな歯の交換ができるようきちんと対処しておくこと。
- これから大人の顔と歯ならびに成長して行く時に悪影響を及ぼす癖や習慣を正しておくということ。
- 骨格の位置付けを補正しておくということ。
これらは永久歯に全部生え変わる頃まで放置すれば、対処するのが難しくなります。過剰歯によって本来の永久歯の根が吸収されてしまって抜歯せざるを得なくなったり、骨格的な問題が大きくなって外科的処置をするしかなくなったりする可能性があります。将来歯ならびを整えるための土台を作っておくことが初期治療の最も大切な目的です。
「初期治療」の後は、取り外しの保定装置を使いながら残りの乳歯の生え変わりを観察し、続く永久歯列期の治療がスムーズにできる様に準備をします。アメリカではどんな子供でも7歳までに矯正歯科治療を専門に行う歯科医師の診察を一度は受ける様に推奨されています。
お子様の歯並びを確認してみましょう!
- 生えてきた前歯が大きく並びきらない
- 前歯が並ぶスペースがあるでしょうか
- 永久歯が生えてきたら非常に大きい歯が出てきた
誰しも、乳歯より永久歯の方が大きいです。成長するに従って、顎は自然には横に広がりません。乳歯の段階で隙間がないお子様の場合、永久歯になるときに要注意です。
- 上下の歯がかみ合っておらず、すきまがある
- 上下の前歯は正しく嚙み合っていますか
- 口が常に開いた状態で、食事も噛みにくそうに食べている
前歯の噛み合わせにつきましては、咀嚼・発語・呼吸などいろいろな機能に影響を与えます。下から見て、上下の前歯がぶつかっていないときは、正常に機能が発揮していません。
- 左上の2番目の歯が出てきていない
- 左右それぞれの歯が対称に生え変わっていますか
- 左の歯が生えてから数か月が経過しても、右の歯が生えてこない
歯並びを形成していく上で、歯が正常に生え変わるということは極めて重要です。左右対象に生え変わっていない場合、永久歯の位置が悪かったり、歯が欠損しているケースが考えられます。
チェック項目に少しでも当てはまる場合は、矯正相談を推奨いたします。